小児矯正(ネオキャップビムラー矯正)
小児矯正(ネオキャップビムラー矯正)
日本のこどもは、欧米人と比べると叢生(歯のデコボコやガタガタ)や出っ歯になる確率が高くなっています。
それは世の中にある物が便利になり、人間本来身につけるべき動きや筋肉等々が失われ、結果的に顎が小さくなり、大人の歯が生えるスペースが足りず悪くなっていきます。
そういった歯並びを悪くする癖を、悪習癖(あくしゅうへき)と言います。
こどもの歯並びは、次に挙げるような悪習癖によって乱れることがあります。
こうした悪習癖は、歯を少しずつ傾斜させたり、顎の骨の発育を邪魔したりします。この中でひとつでも心当たりのある場合は、一度当院までご相談ください。
悪習癖は適切な時期に取り除かないと、歯や歯並び、お口全体に取り返しのつかない悪影響を及ぼします。
歯並びに乱れがあると、見た目が悪くなるだけではなく、次のようなデメリットが生じます。
こどもが長く健康に成長するためにも、こどものうちから悪習癖、歯並びを改善していかなければと思います。
歯質は一人一人異なり、むし歯になりやすいかどうかを左右します。歯質を強化するためには、歯の再石灰化を促進するフッ化物を利用したり、だ液の分泌を促進するためによく噛んだりすることが効果的です。
上下の顎の成長をコントロールすることで、本来あるべき理想的な位置に歯を誘導することができます。結果として、上下の顎のバランスや歯並びが整い、見た目もより良くなります。お子様の歯に関するコンプレックスも解消します。
成長段階にあるこどものうちは、骨が軟らかく、大人と比較して歯がスムーズに動きます。そのため、歯が動く際の痛みも出現しにくくなります。
小児矯正では、大人の矯正で用いるワイヤー矯正のような歯に1本1本装着する装置は使用せず、簡単な装置で治療が可能です。また、放置すると骨格に異常が出てきてしまうようなケースでは、大人になってからの矯正では、顎骨切除などの手術が伴うことがあります。こどものうちに矯正治療を開始することで、そのような手術の可能性を低く抑えることができます。
歯並びによりますが、骨の成長をコントロールし、乳歯から永久歯への生えかわりをチェックしていく必要があるため、ある程度の治療期間がかかってしまうのは事実です。
個人差がありますが下あごの骨の成長は15歳前後まで続くため、受け口傾向のあるお子様の場合などでは特に長い期間の経過観察が必要となることもあります。
装着する矯正装置によっては食べ物が装置のすき間に挟まりやすくなり、むし歯のリスクが高まることがあります。ただし、毎月通院していただくことになりますので、その際にフッ素塗布やむし歯のチェック、歯ブラシの指導なども行います。それによってむし歯になりにくくもなります。
「夜取り付けるだけ」「取り外しができる」「痛くない」の3拍子そろったお子様の負担が少ない矯正治療です。
「ネオキャップ」という取り外しのできない装置と、「ビムラー」という取り外しのできる2つの装置を併用するだけで、最後まで矯正治療することができます。
「ネオキャップ」を入れることにより、お口の中が広くなり、舌は動きやすくなり、そして力が強くなっていきます。
その力で歯並びも頬側に広がり始め、頬の力もついていき、自然に舌圧と頬圧との力のバランスの良い位置に歯が移動していきます。
一方、「ビムラー」は、夜間のみ装着します。
「ビムラー」を使用することで、歯並びや顎の成長が自然に改善され、より自然な歯並びや噛み合わせ、顔貌にしていくのがこの矯正治療の最大の特徴です。
「ビムラー」は、上下の歯並びを一緒に治療していくことができるため、上顎と下顎をバランスよく治療することが可能です。
ネオキャップビムラー矯正は、ワイヤー(ブラケット)をつけたりすることもなく、お子様の噛む力を育て、歯並びを整える治療法です。
従来、お子様の矯正治療は「床矯正」が主に選択されていましたが、「お子様にとって必要なお口の訓練ができない」「難易度の高い治療に対応できない」というデメリットがありました。
その点、ネオキャップビムラー矯正を行うと、従来の矯正治療の限界を補うことができます。
目安として、約4年かかります。
小児矯正の場合、基本的に乳歯がすべて永久歯に生え変わるまでは、経過観察も含めて、何らかのアプローチが必要になります。
また、ネオキャップビムラー矯正の特徴として、ゆっくりと確実に、あごの成長を利用しながら治療していくため、時間がかかります。
しかしながら、毎日夜間だけ「ビムラー」を入れることで改善していき、後戻りが少ない治療法ですので、後戻り防止の特別な保定装置も必要ありません。
矯正歯科とは、歯並びや噛み合わせを正すための歯科治療の一つです。歯並びの乱れは、見た目の美しさだけでなく噛み合わせや発音、口腔内の健康にも影響を与えます。特に成長期の子どもから大人まで幅広い年齢層が対象となり、各個人の症状に合わせて治療プランが作成されます。歯科医師が患者の口内状況を診断し、適切な装置を用いて歯の位置や噛み合わせを調整していきます。装置の種類には、固定式のブラケットや取り外し可能なマウスピースなどがありますが、これらの選択は治療計画に基づき、患者の状態やライフスタイルに合わせて行われます。治療期間は個人差があり数ヶ月から数年かかることもあります。矯正治療で歯の重なりや隙間が減ることで、ブラッシングやフロスがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防にも役立ちます。また、正しい噛み合わせは、顎関節や咀嚼機能の向上にも寄与します。矯正歯科専門のクリニックに相談し、自身の口内状況に合った治療法を見つけることが大切です。